介護福祉士と保育士の意外な関係性

高齢者のケアを行う介護福祉士と、子供の保育を行う保育士。職種的には別物だが実は切っても切れない関係がある。そもそも対応する対象者は違えども、介護福祉士と保育士には、誰かををきめ細かにケアという大きな共通点があるのだ。
近年は保育施設と介護施設の交流も盛んで、事業所が併設されていることも増えてきた。少子高齢化に伴い、保育施設と介護施設の職員が協働する…というケースも徐々にではあるが増えているようだ。そういう背景もあってか、介護福祉士が保育士の資格を取得する場合、資格を取得しやすくなる措置が取られている。もともと、介護福祉士の資格を取得するための履修内容と、保育士養成課程の基盤となる科目には、多くの共通する点がある。そのため、介護福祉士の有資格者が保育士の資格を取得する際は、保育士試験の一部科目の履修が免除されるようになったのだ。なお、この制度は介護福祉士だけでなく、社会福祉士や精神保健福祉士にも適用される。
このように資格が取得しやすいため、近年保育資格の取得を目指す介護福祉士は増加傾向にあるようだ。両方の資格を取得しておけば、その分働き方の選択肢が広がるだろう。高齢者との触れ合いが好きな人は子供好きであるケースが多いため、仕事への姿勢に大きなギャップを感じる可能性は低いといわれている。ただし、対象者が異なればケアの方法も大きく変わるため、仕事については予め深く理解しておく必要があるのだ。