介護分野の専門資格には、多彩な種類が見られる。初歩的な資格を取得した後は、個々のキャリアに沿った資格を取得していくことが求められるようだ。より専門性の高い資格を取得するのであれば、実務経験が条件とされるケースが多い。実務経験に応じて、受講できる研修が異なったり受験できる国家試験に違いが出てくるのだ。
初歩的な能力を培ううえでは、高齢者の生活支援を通じて、基礎的な能力を身につける必要がある。その後は、介護職でのキャリアを視野に入れて研修制度を利用し、幅広い技能を修得していくのがポイントだ。研修では、効率のいい身体補助の方法や身体機能の回復を目的とした運動法など、介護の現場でニーズの高い技術を学べる。そのうえで、実務経験に応じた資格を取得していくことが求められるのだ。
キャリアパスとして一般的なものは、介護職のマネジメントやケアプランを作成するスキルを身につけるものである。それに加えて、国家試験に合格すれば、民間企業で高齢者ケアのマネジメントに携われるようになるのだ。さらに、社会福祉関連の国家試験を受験して資格を取得すれば、福祉の分野でも活躍できるようになる。よって、高齢者の日常生活の支援という枠組みだけではなく、児童福祉の分野や身体障害者のケアなど、幅広い分野で経験とスキルを活かせるようになるのだ。
このようなことから、介護の仕事では実務経験を積んで専門性の高い資格を取得し、計画的にキャリアを構築していくことが重要といえる。